Monthly Archives: April 1999

No.321 慢性関節リウマチについて 板橋 秀雄

慢性関節リウマチは多くの関節に痛み、はれ、変形、そして破壊がおこって機能障害にまでいたる病気で、間質性肺炎、腎障害など内臓にも症状がでる全身の 病気です。30~40歳代の女性に多く男性の3~5倍の発症頻度です。職場では中堅の人々、家庭にあっては妊娠、出産、育児の真っ盛りの主婦に多いのです から多くの問題が生じてきます。また原因が依然としてわからないために根本的治療法はまだありません。 しかし確実に治療法は進歩しています。早期に診断を受け、初期の段階で正しい治療を受けることにより進行をくい止めることができるようになり、かつてのようにひどい関節変形をきたす方は少なくなっています。 薬物療法の治療目標は、関節を形成する滑膜(かつまく)の炎症を抑制して関節の軟骨と骨破壊の進行を阻止することです。痛みに対しては非ステロイド抗炎 症薬が用いられます。またリウマチの自然歴を変える薬として抗リウマチ薬が早期の段階から使用されるようになり治療成績向上につながっています。最近では 副腎皮質ステロイド薬も滑膜の炎症を抑制して関節破壊を阻止する作用があるといわれています。 これらの治療薬は一般的に副作用の出現する頻度が高いのが特徴です。副作用の中には時に重度なものもあり安易な抗リウマチ薬の使用は避けなければなりま せんがあまりに慎重になり過ぎ時期を逸したら元も子もありません。薬剤を投与される前に、どのような副作用がでやすいか、副作用が出現したらどのように対 応するか主治医とよく相談しておくことが大切です。 しかし副作用が起こったとしても早期に発見しその薬を中止することで回復することが可能です。副作用をあまりにも心配しすぎる必要はありません。むしろ定期的検査を行い肝機能などの検査上の異常をはやく見つけ出すことが重要なのです。 このようにリウマチは治療法の選択もむずかしい時間のかかる病気であり、患者さんと主治医がたゆまなく手を携えて病気と闘って行くことが大切です。さら にリウマチ患者さん自身も受け身ではなく積極的に広く正しい知識を身につけてくださるようお願いします。このために(社)日本リウマチ友の会(察 03=3258=6565)などを活用されてはいかがでしょうか。

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No.320 妊娠中の性生活 堀中 俊孝

性生活の妊娠に及ぼす影響 妊娠中にも性生活を維持することは夫婦の精神的安定にとって大切でありますが、一連の性行動は子宮収縮をおこす可能性があります。射精された精液中には 子宮収縮をおこす物質が含まれおり、また、感染の原因となる為、膣内(ちつない)射精は避けるべきと思われます。妊娠が正常であるかぎり、分娩の4週間前 までは性交が安全にできるとしていますが、妊娠中には種々の問題があります。分娩まで毎週性交を行っていた妊婦では羊水感染や早産が高頻度に発生するとい う報告もあり、正常であっても36週以降は性交を控えることが賢明であると思われます。 妊娠中の性生活 僉体位僊 妊娠前半期は正常位でもよろしいですが、特に妊娠週数が進み腹部圧迫を避けるためには側臥(そくが)位ないし後背位が推奨されます 僉コンドーム僊 膣内射精による感染予防と子宮収縮を避けるためコンドームの使用が推奨されます 僉時間僊 短時間で済ませるべきで、長時間のセックスは避けてください。特に夫の協力による細かい配慮が必要と思われます。 ただし、右記の性行動はあくまでも経過正常な者にのみ性交を許可し、何らかの異常がある場合は医師に相談するようにしてください。切迫流・早産と診断され安静が必要な方、頸管無力症や前置胎盤、多胎妊娠の場合は妊娠全期を通じて避けたほうがいいでしょう。 産褥(さんじょく)期の 性生活 産後の性生活は1カ月検診までは性交しないようにしてください。1カ月検診の際に状況により性交を許可しますが、その際、産後の排卵が分娩(べん)後平均2カ月でそのまま妊娠してしまうことがあることより、避妊を忘れないよう注意してください。 性生活は夫婦の絆であり、妊娠中といえどもおろそかにしてはなりません。妊娠により自分に性欲がなくなっても、夫には男性として性欲があることを理解し 上手に協力すべきであります。なお、妊娠中は夫婦の愛情を確かめ育む時期であると同時に、愛情が傷つきひびが入りやすい時期でもあることを考え、プライバ シーを保ち精神的支援をしながら協力する必要があると思われます。

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