Yearly Archives: 2001

No.361 片頭痛の治療薬 越谷市立病院 田久保 秀樹

Q片頭痛の治療薬について教えてください。 A片頭痛は、ズキズキと脈と一致した拍動性がある強い痛みが特徴です。若い女性に多く、病名のように片側で痛むことが多いのですが、両側で痛むことも多く、吐き気も同時に認めます。階段昇降で痛みは悪化します。 頭痛の頻度は1年に数回から月に1から、4回程度で数時間から3日ぐらい持続し、通常は一晩眠ると翌日には軽減しています。軽い場合は薬局などで購入した鎮痛剤でも良くなりますが、多くはかなり耐え難い頭痛のために1、2日自宅療養することもあります。 原因は、まだ明らかではありませんが、頭痛がないときには普通の生活ができ、血液検査・CTスキャン・MRI検査でも異常はありません。 従来の片頭痛治療薬は、血管収縮作用をもつエルゴタミン製剤を頭痛発作の前兆時あるいは発作直後に服用しないと効果は十分ではありませんでした。頭痛が 強くなった後に服薬しても効果は乏しかったのです。今夏から、スマトリプタン・ゾルミトリプタンという2種類の新薬が発売されました。これらの薬剤は片頭 痛が強くなってから飲んでも効果があり、吐き気も軽減します。また群発頭痛にも有効で、患者さんにとっては夢の薬と言われています。しかし、狭心症や妊娠 中の患者さんには使えませんし、かぜでおきる頭痛やストレスで生じる緊張性頭痛などには効果ありません。したがって医療機関で正しい診断を受け、副作用に 気をつけて使用する薬剤です。1日に何回も飲んではいけませんし、エルゴタミン製剤と一緒に服用することは禁じられています。 頭痛発作が1カ月に数回以上ある場合は予防作用のあるロメリジンなどを毎日服用して発作回数を減らす努力をします。また、片頭痛は空腹・寝不足・飲酒・ ストレス・月経前後・血管拡張剤や特別な食品などで誘発されます。睡眠を十分にとり、規則正しい生活を送るように心がけましょう。いままでは片頭痛を我慢 していた患者さんも多かったと思います。 今後も良い薬剤が出てきますが、頭痛を起こす病気はたくさんあるので、適切な診断を受けて、治療の必要があるか否か見極めることが大切です。

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No.360 高尿酸血症 大越医院 大越 恭二

Q検診で尿酸が高いと言われました。注意点を教えてください。 A血液検査で調べた尿酸値が、男女共に7mg/殊以上になると高尿酸血症と診断されます。高尿酸血症には、①体内で過剰に尿酸が作られてしまう『尿酸産生 過剰型』、②腎臓から尿酸を排せつする力が弱くなっている『尿酸排せつ低下型』、③両者を合わせた『混合型』の3つのタイプがあり、このほかに10㌫の人 にはほかの病気や薬が原因で起こる二次性のタイプがあります。 高尿酸血症は初期のうちは特に症状が現れないため放置する人が大勢いますが、放置すると結晶化した尿酸が関節などにたまり炎症を起こし、激痛をもたらす 痛風発作を引き起こします。部位では、足の親指の付け根が約70㌫を占めます。この発作は一時的ですが、放置すると発作を繰り返し慢性化し、尿酸が大量に 腎臓にたまり、痛風腎という腎臓障害を引き起こします。痛風腎は痛風の人の約30㌫に見られ、発作を起こしていない人でも尿酸値の高い状態が続いていれ ば、起こす可能性はあります。 痛風腎が進むと腎不全となり、尿毒症から死に至ることもあります。また、高尿酸血症の人では、痛風腎以外の合併症も重要で、激痛を伴う尿路結石や生活習 慣病である高血圧、糖尿病、高脂血症などを引き起こし、それにより動脈硬化を促進させ、心筋梗塞や脳卒中など命にかかわる病気を引き起こすこともありま す。 高尿酸血症の治療と予防としては、食生活の改善が基本で、1日3食栄養バランスのとれた食事、たんぱく質を取りすぎない、プリン体(尿酸の原料で魚の卵 や動物の内臓に多い)を取りすぎない、尿をアルカリ化する食品(野菜や海草)を多くとる、アルコールは取りすぎないなどで、これらに伴い肥満やストレスを 解消することも大切です。また、薬物療法としては、痛風発作を起こしたことがあったり、尿酸値が9㎎/殊以上持続したり、合併症があれば適応となります。 薬物には、①尿酸値をコントロールする薬、②痛風発作が起こりそうなときに飲む薬、③痛風発作を鎮める薬など、発作時・非発作時等で薬の種類が異なるた め、医師の指示を守るようにしてください。 Q検診で尿酸が高いと言われました。注意点を教えてください。 A血液検査で調べた尿酸値が、男女共に7mg/殊以上になると高尿酸血症と診断されます。高尿酸血症には、①体内で過剰に尿酸が作られてしまう『尿酸産生 過剰型』、②腎臓から尿酸を排せつする力が弱くなっている『尿酸排せつ低下型』、③両者を合わせた『混合型』の3つのタイプがあり、このほかに10㌫の人 にはほかの病気や薬が原因で起こる二次性のタイプがあります。 高尿酸血症は初期のうちは特に症状が現れないため放置する人が大勢いますが、放置すると結晶化した尿酸が関節などにたまり炎症を起こし、激痛をもたらす 痛風発作を引き起こします。部位では、足の親指の付け根が約70㌫を占めます。この発作は一時的ですが、放置すると発作を繰り返し慢性化し、尿酸が大量に 腎臓にたまり、痛風腎という腎臓障害を引き起こします。痛風腎は痛風の人の約30㌫に見られ、発作を起こしていない人でも尿酸値の高い状態が続いていれ ば、起こす可能性はあります。 痛風腎が進むと腎不全となり、尿毒症から死に至ることもあります。また、高尿酸血症の人では、痛風腎以外の合併症も重要で、激痛を伴う尿路結石や生活習 慣病である高血圧、糖尿病、高脂血症などを引き起こし、それにより動脈硬化を促進させ、心筋梗塞や脳卒中など命にかかわる病気を引き起こすこともありま す。 高尿酸血症の治療と予防としては、食生活の改善が基本で、1日3食栄養バランスのとれた食事、たんぱく質を取りすぎない、プリン体(尿酸の原料で魚の卵 や動物の内臓に多い)を取りすぎない、尿をアルカリ化する食品(野菜や海草)を多くとる、アルコールは取りすぎないなどで、これらに伴い肥満やストレスを 解消することも大切です。また、薬物療法としては、痛風発作を起こしたことがあったり、尿酸値が9㎎/殊以上持続したり、合併症があれば適応となります。 薬物には、①尿酸値をコントロールする薬、②痛風発作が起こりそうなときに飲む薬、③痛風発作を鎮める薬など、発作時・非発作時等で薬の種類が異なるた め、医師の指示を守るようにしてください。

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No.359 小児の日帰り手術 越谷ふれあいクリニック 土屋 博之

Q5歳男子、ソケイヘルニアで手術予定ですが寂しがり屋で入院が不安です。日帰りで手術できないでしょうか。 Aご質問にお答えする前に、まず、子どもの鼠径ヘルニア(外鼠径ヘルニア、よくいわれる脱腸)についてお話ししたいと思います。子どもの場合は、同じ病名 でもお年寄りにみられる筋肉が弱くなって起こる(内鼠径ヘルニア)のとは違い、先天的なヘルニア嚢の残存によります。手術は、男女の差はなく基本的にこの ヘルニア嚢の高結紮術のみでのみで、手術時間は10分前後と短く、鼠径部の手術も1㌢弱で術後瘢痕も残りません。したがいまして手術侵襲や術後疼痛は、日 ごろ元気なお子様であれば全く問題ありません。 さて、ご質問についてですが、親子分離される入院の不安や恐怖はしごくもっともな事であり、また、入院期間中の医療費負担、お子様の休学やご両親の休 職、院内感染など多くの入院に伴う問題が生じてまいります。これらの問題を解決すべく、欧米でいちはやく取り入れられたのが、入院することなくその日に手 術を行い、その日に帰宅する「日帰り手術」(デーサージャリー)です。遅れること20年、わが国でもまず小児病院で導入され、最近では人材(医師、看護 婦)、設備(手術室、回復室)、条件(医療過疎地域でなく都市部の医療機関)の整った施設で、鼠径ヘルニアに限らず、陰嚢水腫、包茎、停留精巣、良性腫瘤 や肛門疾患などに対して日帰り手術が行われています。ご質問者のお子様に対する日帰り手術は、まさにご心配な問題を解決する最善の方法と思われます。お子 様の年齢も5歳と、新生児や乳児の多くの面でリスクを負う低年齢層でもありませんから、日帰り手術に熱心に取り組んでいる施設であれば、小児外科専門医に よる鼠径ヘルニア手術は、術前(術前全身チェックと検査)・術中(麻酔専門医によるマスク麻酔下での手術)・術後(鎮静と術後包交)を通じ、安全に行う事 ができますのでご安心ください。

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