Yearly Archives: 2009

No.457 お新型インフルエンザ 石川医院 石川 幸子

日本国内においても8月以降、流行の拡大を続けているブタ由来の新型インフルエンザ。この病気は飛沫感染、接触感染により発症します。咳やくしゃみとともに放出されたウイルスを吸い込むことによっておこるのが飛沫感染です。感染してから発症するまでの期間を潜伏期と言いますが、インフルエンザの潜伏期は1日~7日(平均3日~4日)です。 症状から新型インフルエンザと季節性のインフルエンザとを区別することはできません。多くの症例で38度以上の発熱、咳、咽頭痛が認められます。その他にも、頭痛、関節痛、全身倦怠感、下痢などを認める場合もあります。65歳以上の高齢者、2歳未満の乳幼児、喘息などの慢性呼吸器疾患、妊婦、心血管系疾患、糖尿病、腎疾患、肝疾患などの基礎疾患をもつ場合、重症化するリスクがあると言われています。しかし基礎疾患を持たない小児の急性脳症、死亡例も報告されており、どのような場合に重症化するのか明確な判断は困難です。 診断は臨床症状と迅速診断キットにより行います。この検査ではインフルエンザA型かB型かの判定はできますが、新型、季節性の区別はできません。現在流行しているインフルエンザA型はほとんどが新型インフルエンザと考えられています。今後、毎年冬から春にかけて流行する季節性インフルエンザと流行が重なる可能性もあり、注意が必要です。 治療法としては、季節性インフルエンザと同様、オセルタミビル(タミフル)、ザナミビル(リレンザ)が有効です。36度台に解熱した後も、72時間は自宅で療養してください。 予防のために、人ごみを避け、外出時のマスク着用、外出後の手洗い、うがいを習慣づけましょう。新型インフルエンザワクチンは、妊婦、基礎疾患を持つ者、1歳から小学校3年生までの小児など優先順位の高い人から順次、接種を開始しています。接種回数は1歳~18歳(高校3年生相当)は2回、それ以外の方は原則1回とされていますが、変更になる可能性もあります。 インフルエンザにかかった人が他人に感染させないように努める、そのような思いやりが今後の感染の拡大防止へつながります。

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No.456 おりものって何? 佐藤産婦人科 佐藤 辰之

おりものは、外陰、腟、子宮頚管、子宮、卵管などからの分泌物であり、医学的には帯下といいます。多かったり少なかったり、またその自覚症状もさまざまで個人差が大きいものです。おりものには生理的なものと病的なものとがあります。 1.生理的おりもの(正常なおりもの)は腟の白濁した分泌物と、主に子宮頚菅から出る頚菅粘液が混じっていて、腟内をきれいにする役目があります。白色かクリーム色でヨーグルトのような匂いがします。これは腟内の乳酸桿菌の働きによるもので、この菌は女性ホルモンである卵胞ホルモンの働きによって繁殖します。その結果、腟内は酸性に保たれ、病原菌や雑菌の侵入を防いでおり、これを腟の自浄作用と言います。そのほか、排卵期に生じるものや、性交時に生じるものなどがあります。また、生殖年齢期にはエストロゲンの作用によりいわゆる子宮腟部びらんを形成しておりものの増加がみられ、妊娠時に更に増加することがあります。 2.病的おりもの(心配なおりもの)には炎症性おりものと腫瘍性おりものがあります。 (イ)炎症性おりものにはトリコモナス淋、病尖、圭コンジローマ、クラミジアなどの性感染症によるものと細菌性腟症、カンジダ症、頚菅炎、骨盤内炎症性疾患などの性感染症以外によるものがあります。 (ロ)腫瘍性おりものには頚菅ポリープ子、宮筋腫悪、性腫瘍などによるものがあります。 病的なおりものは外陰、腟、頚菅、ときに子宮内膜や卵管内膜への微生物の感染によって生じます。その誘因としては①子宮腟部びらん、②ペッサリー、子宮内避妊器具、タンポンなどの異物、③粘膜下筋腫、子宮頚がん、子宮体部がんなどの腫瘍性病変のような局所的要因のほか、エストロゲン機能低下や糖尿病などの全身性疾患があります。 おりものは女性の健康のバロメーターです。おりものの異常が重大な病気のサインだったりすることもあります。おりものが気になるときは、一人で悩まないで産婦人科のドクターに相談しましょう。

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No.455 経鼻内視鏡 武重医院 武重 徹

経鼻内視鏡は、太さが今までの内視鏡の約半分、直径約5ミリという細い内視鏡で、鼻腔から挿入し咽頭から食道を通り胃に到達します。この内視鏡の最大の利点は、舌の付け根を通らないため「おえっ」という咽頭反射がなく、楽に検査が受けられることです。また口を開けていられるため、検査中も話が出来ます。さらに今までの内視鏡検査では苦痛のために心拍数が上昇する場合がありましたが、経鼻内視鏡の場合、心拍数の上昇は少なく、体に対する負荷はとても少ない優しい検査と言えるでしょう。 しかし経鼻内視鏡で出来る処置は限られており、大きな処置は出来ないので、従来の経口内視鏡検査が今後も必要な検査法である事は間違いありません。また出血傾向のある人や狭小鼻腔などの経鼻内視鏡のリスクの高い人には、今までどおりの経口内視鏡検査が選択されます。このように経鼻内視鏡は胃がん検診などのスクリーニング検査に最も適したものと思われます。 そんなに楽にできるのか疑問に思う方もいるかもしれませんが、過去に経口内視鏡を受けた方に経鼻内視鏡を受けた後、次はどちらを選択しますかという質問をすると、ほとんどの患者さんが経鼻内視鏡を選択すると答えます。しかし鼻の痛みや鼻出血などの理由で経口内視鏡を選択される方も、ごく少数ですがいらっしゃいます。 会社などの定期健康診断で内視鏡が嫌でバリウムを選択された方の中にも、要精査を指摘され内視鏡をするかどうか悩んでおられる方もいるかもしれません。またつらそうだからと従来の内視鏡検査を躊躇されてきた方も多いと思います。経鼻内視鏡は患者さんの苦痛軽減のために、これから主流になっていく検査法であり、現在では越谷市内でも徐々に使用する施設も増えてきています。癌は早期に発見治療すれば治る可能性も高くなります。ぜひ勇気をだして今年こそは検診を受けてみてください。

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