Yearly Archives: 2012

No492 在宅療養について 越谷ハートフルクリニック蒲原  隆

健康な時には、誰しも考えにくいものですが、人生の最後をどのように迎えたいのか、体が動かなくなった時にどこで、誰に、どうして欲しいのか、どうしたら自分の希望を叶えることができるのか、ということをはっきりさせておくことはとても大事です。以前の日本では、自分の家で最後を迎える人がほとんどでしたが、昭和30年代中頃から病院で亡くなる人が増え、現在では病院で最後を迎えることが当然のようになっています。  しかしながら、病院での生活は、病気の治療や、業務の効率が優先されるため、あなた(患者)の生活習慣や嗜好は考慮されず、我慢を強いられることが多いものです。ですから、仮にあなたが、体は動けなくなったけれど病状は安定している、あるいは末期的な状態で根治的治療の手段がなくなった場合に、「住み慣れた自分の家で療養したい」、「残された貴重な時間を、思い出深い我が家で家族とともに過ごしたい」、そう思うようになるのは当然です。そんな思いを叶えるのが在宅療養です。  「在宅療養」では、「家で過ごしたい」と思うあなたと、そんなあなたの療養生活を手助けしてくれる家族や親族、あるいは友人や信頼できるご近所さんが主役です。しかし、主役が全てを抱え込む必要はまったくありません、主役であるあなた方が安心して家で療養できるように、ケアマネージャー、ホームヘルパー、訪問医・訪問看護師、病院の医師・看護師などが協力し在宅支援チームとなって手助けをします。点滴はもちろんですが、胃瘻や、酸素療法・人工呼吸器、リハビリテーションなど、皆さんが思っているよりも、たくさんの医療行為が在宅でも可能です。何より住み慣れた自宅で過ごすことで、精神的な安らぎが得られます。最後は穏やかな日々を過ごすということが一番大切なのではないでしょうか。  こんな「在宅療養」を考えてみたい、希望したいと思われる方は、すでに介護認定を受けている方ならケアマネージャーヘ、そうでない方は入院中の病院の主治医や相談員、地域包括支援センター、かかりつけの家庭医などにご相談下さい。

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No491 乳幼児予防接種の注意と同時接種の勧め しらこばと子供クリニック大村 純一郎

お腹の中に無菌状態でいた赤ちゃんが生まれて、6カ月ぐらいはお母さんからの免疫で守られていますが、その後は次第に免疫が無くなります。お母さんからの免疫が無くなる前に病気に対する免疫を獲得させる処置、ワクチン接種で赤ちゃんを守ってあげる準備が必要です。  最近はワクチンの種類も増え多くの病気を予防できるようになりましたが、ワクチン接種の順番や組み合わせがとても煩雑となっています。接種の基本はお母さんからの免疫が無くなる前に、流行している病気、罹ると怖い病気を予防することです。受ける時期が来たら早期に確実に免疫をつけるため同時接種や混合ワクチンの接種が重要です。  日本小児科学会では同時接種を以下の理由で推奨しています。①複数のワクチンを同時接種しても有効性に変化はない ②同時に接種してもワクチンの有害性・副反応が強くなることはない。また接種できるワクチンの本数に制限はないとし、同時接種の利点として ①子どもたちをワクチンで予防できる病気から早期に守られる ②保護者の経済的・時間的負担の軽減になる ③各ワクチンの接種率が向上するとしています。  予防接種時に注意すべきはワクチンによって接種する年齢・回数・間隔に違いがあることです。接種の間隔は不活化ワクチンでは接種後6日間あける必要があります。接種部位の腫れ・しこり・発熱などが1週間以内に出る場合があるからです。同様に、生ワクチンでは接種後27日間あける必要があります。生ワクチン接種によって次のワクチンの免疫反応が妨げられる場合があるからです。 *11月から三種混合と不活化ポリオワクチンが一緒になり、4種混合となります。 *B型肝炎ワクチンは今までB型肝炎陽性のお母さんの子どもだけに接種していましたが、お父さんや乳幼児集団からも感染することが分かり、乳児期からの接種が必要です。*ロタウイルスワクチンは、月齢が過ぎて接種をすると腸重積の副作用が心配されるため接種間隔・接種終了期間が厳しく制限されています。 *麻しん・風疹、水痘、おたふくかぜは1回だけの接種では免疫が不十分で2回摂取が必要です。  予防接種のスケジュールや詳しい説明は日本小児科学会・国立感染症研究所の感染症情報センター・Know|VPDなどのホームページに見やすい接種一覧表がでていますので参考にしてください。分からないことはかかりつけ医に相談してください。

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No.490 最近の緑内障診断について かがやき眼科皮膚科クリニック 西尾正哉

緑内障という病名はよく耳にすると思いますが、実際どういう病気なのかご存じの方は少ないのではないでしょうか。一般的には眼の圧力(眼圧)が高くなって、だんだんと見えなくなってくる病気ととらえられる方が多いようです。ところが実際には、眼圧が正常範囲内であっても、緑内障として目が見えなくなってくることがあるのです。これが正常眼圧緑内障といわれるもので、疫学調査によって日本人にはこの病気が多い事も分かっています。日本眼科学会の緑内障ガイドラインにおいても、眼圧が高いことは緑内障診断にとくに必要とはされていません。それでは緑内障診断はどのようにされているのでしょうか。  緑内障は簡単に言えば視神経の病気です。視神経が少しずつ傷んでくることで、その傷んだ部分の視野が欠けていくのです。緑内障の方の視神経は特徴的な形をしています。そのため、緑内障診断の第一歩は視神経の状態を診ることです。緑内障が疑われる場合には視野が欠けていないかどうか視野検査を行いますが、加えて最近では、光干渉断層計(OCT)という解析装置を使うことも多くなりました。これは、視神経の傷み具合を画像解析するもので、ここ数年で急速に普及してきています。このO申 Tの最大の特徴は、視野検査で異常が出る以前の早期の緑内障を発見することが可能だということです。そのため、現在では視野に異常が出る前の、ごく早期の緑内障も診断がつくようになってきています。  緑内障は40歳以上の方の20人に1人がかかってしまう、ごく一般的な病気です。にもかかわらず、初期から中期にかけての自覚症状が乏しいため、その大部分の方が緑内障とは気づかずに生活しています。緑内障は失明する恐れのある病気ではありますが、早期に発見し、きちんと治療を受けていけば失明することはほとんどありません。   40歳を過ぎたらぜひ年に1回眼科検診を受け、ご自分の眼の状態を確かめておくと安心です。

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