Monthly Archives: October 2014

№516 高血圧、自分は大丈夫だと油断していませんか?  松本クリニック 松本佳久

日本人の3分の1である約4000万人が「高血圧」であるといわれています。自覚症状がないため放置されやすく、脳卒中(脳出血・脳梗塞)、心筋梗塞、心不全など重大な病気を引き起こすことがあります。これらの病気を予防し悪化させないことが高血圧を治療する目的です。  今年4月に、高血圧学会は高血圧治療ガイドラインを改訂し、上の値(収縮期血圧)が140㎜Hg以上、下の値(拡張期血圧)が90㎜Hg以上を高血圧としました。この数値は、将来病気になる可能性も踏まえて医師が治療を始める判断基準です。一方、同じく今年4月に人間ドック学会が発表した健康診断での新基準値についての報道がありました。血圧に関しては147/94㎜Hg までを正常とする内容で、高血圧学会の判断基準よりも緩和された数値でした。しかし、これは人間ドックを受けた人のうち健康と思われる人の血圧の分布範囲を示したもので、病気の予防のための基準値ではありませんから誤解しないようにしましょう。  最近は、仮面高血圧(隠れ高血圧)が注目されています。診療時間に診察室で血圧測定すると正常なのに、他の時間に家庭で測ると高い場合です。仮面高血圧には①早朝型、②夜間型、③職場型の3つのタイプがあります。健診などで正常血圧の人の10~15%、薬で血圧が140/90㎜Hg未満にコントロールされている人でも約30%が仮面高血圧だといわれています。脳卒中や心筋梗塞などを起こす危険性は、仮面高血圧も診察室高血圧の人と同じくらいであることがわかっています。多量飲酒や喫煙、メタボ、睡眠時無呼吸症候群、ストレスなどは仮面高血圧を生じやすいので注意が必要です。自分の血圧は大丈夫だと過信せずに寝る前や起床後に血圧を測定してみてください。夜間や早朝の血圧は専門医で貸し出している携帯型自動血圧計(ABPM)を用いて測定することもできます。1回の血圧測定値だけで問題なしと判断するのは禁物です。

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№515 子宮筋腫について  高見沢産婦人科医院 高見沢 実

子宮筋腫とは、子宮壁を構成する筋肉から発生する良性腫瘍で、生命を脅かすものではありません。小さな筋腫は見つけにくいこともありますが、一般的な外来での診察や超音波検査で容易に診断がつきます。ひとつではなく複数個発生することが多く、成人女性の20~30%に発生すると言われています。思春期以前や更年期以降の発生はまれで、閉経後は縮小することが多いので女性ホルモン(エストロゲン)が関係していると考えられています。  筋腫の大きさ、数、発生場所により、症状に差がみられます。主な症状は、過多月経、月経困難症、頻発月経、不正出血などです。発生部位の多くは子宮体部(妊娠した時に胎児を育てる部分)で、できた場所によって漿膜下筋腫(子宮の外側)、筋層内筋腫(子宮の筋肉内)、粘膜下筋腫(子宮の内側)に分類されます。  漿膜下筋腫は大きくなるまで症状はほとんどありません。筋層内筋腫は小さいものでは症状がありませんが、大きくなると不正出血や流・早産の原因となります。粘膜下筋腫は過多月経(月経期間が長くなったり月経量が多くなったりする)や、不妊症の原因になります。過多月経が続くと次第に慢性貧血になります。強度の貧血になると、色白(皮膚のそう白)、微熱(貧血性発熱)、食欲不振となり、脈拍が増え胸がどきどきしたり、心拡大、心雑音が認められることもあります。筋腫が巨大になると骨盤内臓器を圧迫し、下腹部痛、腰痛、排尿障害、便秘の原因になります。  症状がない場合は、超音波で筋腫を小さくする治療法や、子宮に栄養を送っている血管を詰まらせる治療法もあります。貧血が進行し生活に支障をきたす、膀胱・腸管圧迫症状がある、腫瘍の急激な成長や筋腫の変性による激しい痛みがある、妊娠・分娩の妨げになる、と考えられるときは手術が必要な場合もあります。主治医とよく相談して治療方針を決定することが大切です。

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