Monthly Archives: September 2015

№526 機能性ディスペプシア  南越谷たかせクリニック 高瀬 康雄

みなさんは、今までに胃の具合が悪くて病院を受診し、慢性胃炎や胃潰瘍などの診断を受けたことはありませんか? 胃炎や胃潰瘍は、胃の粘膜の炎症や傷のために何らかの自覚症状がおきる病気です。臓器そのものの障がいが原因です。しかし中には、症状はあるのに内視鏡検査などを行っても胃そのものには異常が見つからないことがあります。それは「機能性ディスぺプシア」という病気です。「機能」とは臓器や器官などの働き(運動機能)のことであり、「ディスぺプシア」とは消化不良のことです。  胃には3つの運動機能があります。食べ物が胃に入ると胃が広がり食べ物を貯えます(貯留能)。その後、芋虫のように動く蠕動運動により、食べ物と胃液を混ぜ合わせます(攪拌能)。さらに、消化して粥状になった食べ物を十二指腸に送り出します(排出能)。このいずれかの働きに障がいが起こることで「機能性ディスぺプシア」を発症する可能性があります。よくみられる症状は、食後のもたれ感、みぞおちの痛みや焼ける感じ、食事開始後すぐお腹がいっぱいになる感じなどです。しかし、症状だけでは胃の粘膜そのものに障がいがある胃炎や胃潰瘍との区別は難しく、正しく診断するには内視鏡検査が必要です。  治療は、胃の運動機能を改善するための生活習慣の指導と薬物療法です。規則正しい生活を心がけ、ストレスをためないことが重要です。食事は、1日3食規則正しく摂取し、ゆっくりよく噛んで食べることが大事です。薬物療法は、消化管運動改善薬、胃酸分泌抑制薬、抗うつ・抗不安薬、漢方薬などいろいろあり、患者さんそれぞれの症状に合わせた処方となります。  「機能性ディスぺプシア」は、治療をすれば不快な症状が改善され、食事もおいしく食べられるようになり快適な生活を送ることができるようになります。何か気になる胃の症状がありましたら我慢していないで医師に相談してください。  

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№519 脂質異常症 小島医院 小島洋一

今、日本では成人の約2・5人に1人が脂質異常症と言われています。脂質異常症とは、血液中の特定の脂質値が基準値より高いか低い状態です。  悪玉コレステロールが増加する高LDLコレステロール血症、善玉コレステロールが低下する低HDLコレステロール血症、中性脂肪が増加する高トリグリセリド血症があります。脂質異常症それ自体では症状を起こすことはありませんが、狭心症、心筋梗塞、脳卒中の発症、悪化の原因になるので注意が必要です。健康な方の血管は弾力があって血液がサラサラ流れています。  皆さんはテレビ等で血液がドロドロで、なかなか流れない映像を見たことありませんか? この原因の一つに脂質異常症があります。酸化などで変性したLDLコレステロールは、血管内に付着して血管を詰まらせ血液の通り道が狭くなる動脈硬化を促進させます。これを放置すると血管がますます狭くなり、気付かないうちに症状を悪化させてしまいます。LDLコレステロールを酸化変性させない物質は緑黄色野菜に多く含まれるβ|カロチンやビタミンC、植物油や種実類に多いビタミンE、赤ワインのポリフェノール、お茶のカテキン、ゴマのゴマリグナンなどがあります。  また、肥満は脂質異常症を発症させやすくします。特に内臓脂肪型肥満は糖尿病、高血圧など、他の生活習慣病を合併する恐れがあります。脂質異常症、糖尿病、高血圧は、一つ一つの症状が軽度でも併発すると動脈硬化の進行が加速されます。肥満を避けることは大事です。  脂質に含まれる脂肪酸には2種類あり、LDLコレステロールや中性脂肪を増やす飽和脂肪酸は肉類や乳製品などの動物性脂肪に、HDLコレステロールを増やす不飽和脂肪酸は植物油(オリーブ油、ごま油など)、魚介類などに多く含まれます。  ただし、不飽和脂肪酸も摂りすぎは肥満につながります。脂質全体の量と脂肪酸の種類を考えて、適量を摂るように心がけましょう。

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