広報こしがや

2005年02月01日

No.399 家庭血圧について 大沢医院 大沢 勉

Q.高血圧で通院しています。主治医の先生から家庭血圧の測定を勧められました。家庭血圧を測ると何がよいのですか。
A.まず自分の健康管理に前向きになります。つぎに血圧を記録して主治医に見せることによって、より適切な治療が受けられます。家庭では血圧が低く、診察室では血圧が上昇する白衣性高血圧者や白衣現象の著しい患者では、不要な治療や降圧剤の過剰投与を避けることができます。薬の効果がわかり薬を変更したり、追加するのに有用です。食事療法や運動療法を実行している人は、その評価にも役立ちます。頭痛、めまい、肩こり等の自覚症状のある時に測定すれば、血圧との関係を評価できるでしょう。
Q.病院で測った血圧と家庭で測った血圧の値が異なります。どちらの血圧の値が正しいのですか。
A.どちらの血圧の値も正しいです。最近の電子式家庭用血圧計の精度は、大変よくなっていて、病院で使う水銀血圧計と大きな誤差はありません。血圧は、一定でなく常に変動しています。一般に家庭ではリラックスしているので、病院で測定するより血圧は低くなります。食事やアルコール、入浴、運動、ストレス、気温や天候等によっても変化します。
Q.家庭用血圧計を買おうと思っています。選ぶ際のポイントを教えて下さい。
A.測定方法が簡単で、精度の高い血圧計を選ぶことが大切です。上腕にカフ(腕帯)を巻くタイプ、手首で測るタイプ、指で測るタイプが発売されています。精度からみると上腕式の血圧計が最もよいです。操作が簡単で携帯に便利な手首式の血圧計も慣れれば十分使えると考えています。
Q.家庭血圧の正しい測り方を教えて下さい。
A.できるだけ同じ条件で測定することが大切です。1~2分の安静ののち腰掛けて(いすに座り)測定します。カフ(腕帯)の位置は心臓と同じ高さにします。測定時間は朝(起きて1時間以内、トイレをすませ、食前、薬をのむ前)と夜(就寝前)の同じ時間帯にします。しかし、余り厳密でなく週に1~2回の測定でも全く測定しないよりはましです。測定時間と測定した値は必ず記録して主治医に見せて、自分勝手に内服薬の調節をしないことが最も大切です。

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