No.433 子供の嘔吐 越谷ふれあいクリニック 土屋 博之

今回は、子供の嘔吐における注意と代表的な病気について説明したいと思います。赤ちゃんが吐いた時まず気をつけることは、誤嚥ごえんしないようにすることです。横を向かせ上半身を高くして気道を確保してください。次に吐物とぶつの処理と手洗いが大切で、特にウイルス性胃腸炎では家族内感染が起きないようにしましょう。その上で、いつ、何をどの様に吐くのか、下痢げりや風邪症状などはないかをチェックしましょう。
さて、授乳中や授乳後におっぱいやミルクをダラダラと吐くとか、げっぷと共にガボッと吐くなどは、赤ちゃんの胃の未発達による生理的な現象であり多くは問題ありません。しかし嘔吐のほかに下痢や発熱などの症状がある時は、ウイルス性胃腸炎(ロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルスなどによるもの)が考えられます。嘔吐の強い時に、脱水を恐れて無理に多くの水分を飲ませるのは症状を悪化させるだけです。嘔吐後1~2時間すると吐き気がおさまってきますので、それから少量ずつこまめに水分補給(ベビー用イオン飲料水など)をしましょう。しかし、ぐったりしている、おしっこの出が悪い、体重減少などを認める時は早めに受診してください。吐き気止めの座薬やシロップなどの経口薬の服用、また状態により輸液療法が必要となります。
下痢、発熱や風邪症状がなく、生後2~4週頃から授乳のたびに噴水のように勢いよく吐くことを繰り返す赤ちゃんは、肥厚性幽門狭窄症ひこうせいゆうもんきょうさくしょう(胃幽門部の筋が厚くなり、内腔が狭くなる疾患)が疑われます。内科的治療もありますが、多くの場合、傷も小さく安全な手術(幽門筋切開術)で早く元気になります。
それまで元気だった赤ちゃんが、突然顔色が悪くなり、吐いたり、腹痛のため脚をおなかに引き寄せて泣き出します。しかし、2~3分で痛みが治まりケロッとしますが、また20~30分後に繰り返します。いちごジャムの様な血便がでることもあります。このような時は、腸重積症(腸管の一部が肛門側の腸の中に入り込む疾患)が考えられます。早期治療が大切で発症後48時間以内であれば、多くは開腹手術することなく、高圧浣腸で整復できます。
子供の嘔吐は、ほかにもいろいろな原因がありますので、まずは脱水や病気の進行で重症になる前に小児科あるいは小児外科を受診してください。

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