No.289 めまいについて 深溝 達也

めまい、と聞いて皆さんは何を連想しますか。目がまわる程の忙しさ、とはよく言いますが、めまいは昔から多忙や疲れ、それもどちらかといえばストレスの たまる頭脳労働系の仕事で起こりやすいようです。実際、めまいを訴えて来院される患者さんの中には、コンピュータをやり過ぎた人や、決算まぢかの残業で疲 労と睡眠不足、家庭のトラブルでいつもいらいらして眠れない、などさまざまな人々が含まれます。もう一つ思い浮かぶのは、乗り物酔いのとても不愉快なめま いです。私はディズニーランドのスターツアーズという乗り物でひどいめにあったことがありますが、めまい、吐き気、冷や汗でしばらく歩けませんでした。
さて、不思議に思われるかもしれませんが、めまい症は耳鼻科で治療することが多い病気です。1861年フランスのメニエルという医師が、死亡しためまい 症患者の半規管(内耳にある平衡器官)に出血を認めた症例を報告して、めまいと内耳との関連を強く示唆しました。そんなわけで、やがてめまい症を耳の専門 である耳鼻科が診るようになりました。内耳からくるめまい症の最も典型的な病気には、彼を記念してメニエル氏病という名がつけられています。
めまい症の半数くらいは内耳の平衡器官(前庭系ともいう)の病気で、典型例では発作的な回転性のめまいが起こります。特にメニエル氏病や前庭神経炎とい う病気では、激しい回転性のめまい(とその結果吐き気)が数時間から数日続きますが、このとき診察すると秦眼振紳といって眼球は勝手にぐるぐるまわってい ます。まさに目まいです。でも幸いなことに、ほとんどの症例でこのようなめまいは自然に治りますので安心してください。頑固な持続性のふらふら感といった めまいには、まれに中枢性(脳)の病気が隠れている場合もありますので注意が必要です。ともあれ、あまり根をつめて仕事をし過ぎないことが、めまいの予防 には大切だと思います。

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