No.493小児の熱性けいれん最近の話題 多田小児科クリニック 多田 英世

熱性けいれんは38度以上の発熱の際、乳幼児(3カ月~6歳くらい)にみられるひきつけで、日本では8%の頻度で起こるといわれています。発熱初期の24時間以内に起こることが多いですが、中にはけいれんが起こってはじめて発熱に気づくこともあります。熱性けいれんの原因ははっきりしませんが、遺伝の関与が高いと言われています。また、男児に多い傾向があります。  急性期には脳炎、脳症との鑑別が困難な例、何度も反復したりけいれん重積をおこしたりする例、また、てんかんとの鑑別が困難な例など難しいケースもあります。熱性けいれんは一般に、単純型と複雑型に分けられます。複雑型は、部分性のけいれん発作(左右差のあるけいれん、あるいは一側のけいれん)、けいれんが15分以上持続するもの、短時間に発作を繰り返したり、あるいは24時間以内に2回以上出現したりするもので、それ以外を単純型といいます。70%が単純型です。再発の要注意因子は、前述の複雑型であること、初発年齢が1歳未満と低いこと、比較的低い体温(38度前後)でけいれんが出現した場合や、てんかんあるいは熱性けいれんの家族歴があげられます。再発を繰り返す場合は予防をする為の治療をしますが、脳がある程度成長するまで待つ必要があります。予防には普通ジアゼパムの坐薬か経口薬を使います。  熱性けいれんはありふれた疾患ですが、初めてお子さんがけいれんするのを見る保護者の方はかなりショックを受けられると思います。しかしながら、通常の発作では命にかかわることはなく後遺症もありません。舌を咬まないようにとあわてて口の中に物を入れたりせず、胸元を楽にし、誤飲を防ぐために側臥位(横向き)に寝かせましょう。初回のけいれん発作が15分以上続く場合は救急車を呼びましょう。  最近風邪薬などでよく使われる抗ヒスタミン剤や、ある種の抗アレルギー剤などとけいれんとの関係を指摘する研究発表があります。熱性けいれんを起こしやすいお子さんの場合は注意しましょう。また、解熱剤を使うべきかどうかは議論のあるところですが、解熱剤の使用の有無とけいれん誘発には関係がなかったという研究発表もあり、ケースバイケースと考えます。主治医と良く相談しましょう。

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