No.495子どもの中耳炎について とくまる耳鼻咽喉科 徳丸 隆太

子どもの中耳炎には急性中耳炎と滲出性中耳炎があります。どちらも鼓膜の奥の中耳に起こる病気ですが、それぞれについてご説明します。  急性中耳炎は中耳内に膿がたまり、激しい痛みや発熱、耳だれを伴うことの多い病気です。子どもが夜間に急に泣き出し、痛みで朝まで眠れないこともあります。長引く発熱や、不機嫌に泣いている原因が中耳炎のこともあります。鼻漏が多い時に、鼻の奥と中耳をつないでいる耳管をとおって鼻から細菌やウイルスが入り込み、中耳に炎症を起こします。治療は鼻の状態を改善することです。炎症が強ければ、抗生物質や痛み止めを使います。重症の時は鼓膜を切開して中耳にたまっている膿を外に排出させます。応急処置として痛み止めを使ったり、耳の周囲を冷やしたりすると一時的に落ち着くことがあります。  次に滲出性中耳炎です。急性中耳炎の炎症が治まった後、液体だけが中耳内に残ったり、耳管の空気の通りが悪くなった時に起こります。急性中耳炎と異なり、痛みや発熱を伴うことが少なく、難聴が主症状です。本人が聞こえないと訴える場合が多いのですが、呼んでも反応しないことで気付かれる時もあります。病気が片側だけの時にはもう一方の耳には難聴がないので気付かれにくく、医療機関を受診して初めて指摘されることもあり、発見が遅れる場合が多いので注意が必要です。治療はやはり鼻の状態を改善することになります。改善されない場合は、急性中耳炎同様鼓膜切開を行い、貯留液を排出させます。また複数回切開しても改善しない時は、鼓膜に穴をあけチューブをその穴に挿入し、液体が貯留しないようにします。半年から数年チューブを挿入する場合は、その間入浴や水泳に制限が生じます。鼻の奥のアデノイド(咽頭扁桃)が大きいために耳管の通りが悪くなっている時は、アデノイドを摘出する手術を行います。  痛みや耳だれがなくなると中耳炎は治ったと思われがちですが、実際には滲出性中耳炎に移行しているかもしれません。中耳炎は放置すると将来、難聴や耳だれを繰り返す慢性の中耳炎に移行することがあります。耳鼻咽喉科の医師とよく相談して治療を行ってください。

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