広報こしがや

2015年04月02日

№521 特定健診を受診して生活を見直しましょう 小尾医院 大図弘之

相変わらず癌による死亡は死因の第一位ですが、動脈硬化など血管病変による死亡も心筋梗塞、脳卒中などを合計するとほぼ同じ数になります。血管病変による死亡を減らすための健診が特定健診です。健診をきっかけに生活習慣を見直して、元気で長生きするために特定健診を実施していますが、受診者が増えていないのが現状です。越谷市の国民健康保険の資料によると40歳以上の3人に1人の受診率にとどまっています。その中でも特に40~60歳が最も低く5人に1人しか受診していません。仕事が忙しいのでしょうか? 自分は健康だという自信があるためなのでしょうか? 自分の親はどんな病気だったか、これから先何を注意したら良いか考えてみる年齢だと思います。
 特定健診はメタボ健診とも呼ばれています。メタボとはメタボリック症候群の略で病気の前段階に入ってきている人のことをいいます。健診では、まずへそ周りの腹位を測定し男性85センチ以上女性90センチ以上を異常とします。次に血圧、血糖、中性脂肪(コレステロールではありません)のうち1項目あてはまるとメタボ予備群、2項目以上でメタボ該当者と判定します。実際メタボ予備群と該当者をあわせると受診者全体の5人に1人以上になります。メタボの方は心臓病、脳血管疾患、腎臓病になる危険性がとても高くなることがわかっています。特に症状がないので気がつかないうちに動脈硬化(血管の老化)が進んでしまいます。健診を受け早めに対策を立てる必要があります。
 また越谷市医師会では、特定健診に関連した講演会を毎年定期的に実施しています。内容は糖尿病、高血圧、心臓病、脳卒中、腎臓病、禁煙や肺疾患などです。無料ですので家族や友人と一緒に受講する事をお勧めします。
 本年度も平成27年5月10日から各種がん検診、6月1日から特定健診が始まりますので、4月に各家庭に配布される保健カレンダーで確認して受診するように心がけてください。

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