広報こしがや

2018年04月09日

NO.556 認知症にならないように予防しましょう 蒲生天神橋クリニック  長谷川浩一

 平均寿命が延びたことにより認知症になる人が増加しています。それに伴い家族の介護負担や介護施設を利用する人も増加しています。この状況は2025年まで増加傾向が続きます。誰もが健康で人の助けを借りず、自分の人生を最後まで輝いて全うしたいと考えると思います。では、そのようにするためにはどうしたらよいのでしょうか。
1 生活習慣病の適切な管理が必要です。生活習慣病とは高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満などです。これらを適切に管理することが認知症予防の第一歩となります。
2 ストレスをためないことです。ストレスは脳細胞に対して破壊的に働くことが分かってきました。記憶力低下の原因にもなっています。
3 不必要な薬の飲み過ぎに注意が必要です。高齢者は若い人に比べ薬が体にたまりやすいため、薬の飲み過ぎにより認知症のような症状を呈することがあります。家族の方が、いつもと違うなと感じたら必ず主治医の先生と相談して現在飲んでいる薬について相談してみてください。
4 不安や不眠に対して安易に睡眠薬、安定剤を飲まないことです。眠れないときは、昼寝をしないように努め、日中は体をよく動かすなど肉体を疲れさせて睡眠を助けることが重要です。
5 よく歩いて、大きな深呼吸をすることです。よく歩くことは脳細胞を活性化させ、認知症を予防する一番良い方法と言われています。
6 字を書き、人と話をしてよく笑うことです。毎日楽しい気持ちで過ごし、たとえつらいこと悲しいことがあったとしても笑顔で生活するように努めてください。
 これらのポイントを毎日意識して生活することで脳に良い刺激となり認知症になりにくい体になることと思います。認知症の初期症状は家族の人も、主治医も気が付かないことが少なくありません。薬が多く残っている、同じものが冷蔵庫にたくさんある、掃除が出来なくなった、トイレが汚れているなど、今までと違うことが起こっているときは認知症を疑ってみることも必要です。

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