NO.558 健康寿命を伸ばすために ~ロコモティブシンドロームとは~ ファミリークリニック越谷  西田雄介

ロコモティブシンドローム(以下ロコモ)とは、「運動器の障がいのために移動機能の低下をきたした状態」のことを表し、平成19年に日本整形外科学会によって新しく提唱された概念です。運動器とは、身体を動かすために関わる組織や器管のことで、骨・筋肉・関節・靭帯・腱・神経などから構成されています。
 高齢化社会を迎えている日本では、平均寿命は約80歳に達し、運動器の障がいによって、日常生活に支援や介護が必要となる方が増加しています。25年の介護が必要となった主な原因の「高齢による衰弱」、「骨折・転倒」、「関節疾患」を運動器の障がいとしてまとめると、全体の36・1%で、一番多い原因となります。また、要支援1では52・1%、要支援2では49・6%と約半分を占めており、運動器の障がいをきっかけに日常生活の自立度が下がりやすいことがわかります。脳血管障害で身体に麻痺などの運動器の障がいが生じることも多く、介護の原因に運動器の障がいが大きく関与していることが伺えます。
 平均寿命が延びている分だけ、運動器の健康を長く保ち続ける必要があり、国民一人一人が運動器の健康維持に対して関心を向け、ロコモを予防するための運動習慣が推奨されています。
 ロコモの対策には、みずからの運動器の機能低下に気づき、進行を予防するための運動習慣をできるだけ早い時期からスタートさせることが大切です。
 日本整形外科学会公認のロコモ予防公式ホームページでは、運動器の衰えを7つの項目でチェックできる「ロコチェック」が紹介されています。7つのうち1つでも当てはまればロコモの心配があります((1)片足で靴下が履けない (2)家の中でつまづいたり滑る (3)階段を上るのに手すりが必要 (4)家のやや重い仕事が困難 (5)2キロ程度の買い物をして持ち帰るのが困難 (6)15分くらい続けて歩けない (7)横断歩道を青信号で渡り切れない)。
 ロコモの予防には、毎日の運動習慣とバランスの良い食生活が必要です。「片足立ち」と「スクワット」が自宅で簡単かつ安全に行うことができ、おすすめです。毎日の生活の中で、階段を使う、1駅分歩いて通勤・買い物に行くなど、運動の要素を積極的にプラスすることもロコモ予防となります。

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