広報こしがや

2001年01月01日

No.350 医師会の今年の抱負 天草 大陸

新年明けましておめでとうございます。越谷市医師会は、今年も市民の皆様から信頼され敬愛されるよう、地域医療の充実に全力を注ぎます。特に、救急医療 体制の整備に越谷市や関係機関と協力して取り組んで参ります。この体制整備は、診療所、中小病院、大病院の密接なる連携なくしては進展があり得ません。い わゆる「病診連携」が極めて重要になってきます。また、「病診連携」は救急医療に限らず特殊な検査や高度の治療などを必要とする患者さんが「かかりつけ 医」からの紹介で他の医療機関において円滑に診察を受けられる体制作りにも欠かすことができません。
救急医療は次の三つに分けられます。①初期(第一次)救急医療…休日や夜間に発生した発熱や腹痛などの外来急病患者さんに診療所や中小病院が対応します が、越谷市の場合、小児初期救急医療については不十分であると言わざるを得ません。②第二次救急医療…初期救急医療で入院が必要であると診断された患者さ んを受け入れる医療機関で「救急告示病院」がこれにあたります。③第三次救急医療…心筋梗塞、脳卒中、頭部損傷などの命にかかわる救急患者さんを24時間 体制で受け入れる医療機関で越谷市立病院(正確には第二次救急医療機関)と獨協医大越谷病院(救命救急センター)がこれにあたります。先に、小児救急医療 の体制不備について述べましたが、越谷市医師会ではすでに一昨年に「小児時間外救急医療検討委員会」を発足させ、時間外(休日・夜間)初期救急医療の在り 方、その実行方法について鋭意議論を進めております。当然のことながら、その議論は小児医療の第一次~第三次救急医療体制構築を前提にしたものとなってお ります。小児医療における大病院と診療所の役割分担についても市民の皆様にとって最も効果的な「病診連携」機能が発揮できるよう努力しているところです。
また、越谷市医師会と越谷市立病院、獨協医大越谷病院との間には、小児に限らず全診療科において「紹介予約外来」制度が昨年10月から確立しております ので、まだまだ不十分ではありますが「病診連携」も整備されつつある状況です。 どうぞ、今年の越谷市医師会の活動にご期待ください。

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