広報こしがや

2001年11月01日

No.360 高尿酸血症 大越医院 大越 恭二

Q検診で尿酸が高いと言われました。注意点を教えてください。 A血液検査で調べた尿酸値が、男女共に7mg/殊以上になると高尿酸血症と診断されます。高尿酸血症には、①体内で過剰に尿酸が作られてしまう『尿酸産生 過剰型』、②腎臓から尿酸を排せつする力が弱くなっている『尿酸排せつ低下型』、③両者を合わせた『混合型』の3つのタイプがあり、このほかに10㌫の人 にはほかの病気や薬が原因で起こる二次性のタイプがあります。
高尿酸血症は初期のうちは特に症状が現れないため放置する人が大勢いますが、放置すると結晶化した尿酸が関節などにたまり炎症を起こし、激痛をもたらす 痛風発作を引き起こします。部位では、足の親指の付け根が約70㌫を占めます。この発作は一時的ですが、放置すると発作を繰り返し慢性化し、尿酸が大量に 腎臓にたまり、痛風腎という腎臓障害を引き起こします。痛風腎は痛風の人の約30㌫に見られ、発作を起こしていない人でも尿酸値の高い状態が続いていれ ば、起こす可能性はあります。
痛風腎が進むと腎不全となり、尿毒症から死に至ることもあります。また、高尿酸血症の人では、痛風腎以外の合併症も重要で、激痛を伴う尿路結石や生活習 慣病である高血圧、糖尿病、高脂血症などを引き起こし、それにより動脈硬化を促進させ、心筋梗塞や脳卒中など命にかかわる病気を引き起こすこともありま す。
高尿酸血症の治療と予防としては、食生活の改善が基本で、1日3食栄養バランスのとれた食事、たんぱく質を取りすぎない、プリン体(尿酸の原料で魚の卵 や動物の内臓に多い)を取りすぎない、尿をアルカリ化する食品(野菜や海草)を多くとる、アルコールは取りすぎないなどで、これらに伴い肥満やストレスを 解消することも大切です。また、薬物療法としては、痛風発作を起こしたことがあったり、尿酸値が9㎎/殊以上持続したり、合併症があれば適応となります。 薬物には、①尿酸値をコントロールする薬、②痛風発作が起こりそうなときに飲む薬、③痛風発作を鎮める薬など、発作時・非発作時等で薬の種類が異なるた め、医師の指示を守るようにしてください。

Q検診で尿酸が高いと言われました。注意点を教えてください。 A血液検査で調べた尿酸値が、男女共に7mg/殊以上になると高尿酸血症と診断されます。高尿酸血症には、①体内で過剰に尿酸が作られてしまう『尿酸産生 過剰型』、②腎臓から尿酸を排せつする力が弱くなっている『尿酸排せつ低下型』、③両者を合わせた『混合型』の3つのタイプがあり、このほかに10㌫の人 にはほかの病気や薬が原因で起こる二次性のタイプがあります。
高尿酸血症は初期のうちは特に症状が現れないため放置する人が大勢いますが、放置すると結晶化した尿酸が関節などにたまり炎症を起こし、激痛をもたらす 痛風発作を引き起こします。部位では、足の親指の付け根が約70㌫を占めます。この発作は一時的ですが、放置すると発作を繰り返し慢性化し、尿酸が大量に 腎臓にたまり、痛風腎という腎臓障害を引き起こします。痛風腎は痛風の人の約30㌫に見られ、発作を起こしていない人でも尿酸値の高い状態が続いていれ ば、起こす可能性はあります。
痛風腎が進むと腎不全となり、尿毒症から死に至ることもあります。また、高尿酸血症の人では、痛風腎以外の合併症も重要で、激痛を伴う尿路結石や生活習 慣病である高血圧、糖尿病、高脂血症などを引き起こし、それにより動脈硬化を促進させ、心筋梗塞や脳卒中など命にかかわる病気を引き起こすこともありま す。
高尿酸血症の治療と予防としては、食生活の改善が基本で、1日3食栄養バランスのとれた食事、たんぱく質を取りすぎない、プリン体(尿酸の原料で魚の卵 や動物の内臓に多い)を取りすぎない、尿をアルカリ化する食品(野菜や海草)を多くとる、アルコールは取りすぎないなどで、これらに伴い肥満やストレスを 解消することも大切です。また、薬物療法としては、痛風発作を起こしたことがあったり、尿酸値が9㎎/殊以上持続したり、合併症があれば適応となります。 薬物には、①尿酸値をコントロールする薬、②痛風発作が起こりそうなときに飲む薬、③痛風発作を鎮める薬など、発作時・非発作時等で薬の種類が異なるた め、医師の指示を守るようにしてください。

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