広報こしがや

1998年09月15日

No.308 乳がん検診について 中島 久元

景近、乳がんにかかる女性が増加しています。この増加の原因は、日本人の生活環境の欧米化、特に食事の面で動物性脂肪を多くとるようになったせいだと言 われています。乳がんになりやすい女性は、①子どもを産んだことのない人 ②高年齢初産の人 ③動物性脂肪を多く食べる人、肥満の人 ④家族(母や姉妹) に乳がんになった人がいる人などです。もちろん、これらに該当しない女性でも30歳を過ぎたら乳がんに注意が必要です。
乳腺にがん細胞ができると、これが増えてシコリをつくります。したがって、ほとんどの乳がんは乳房にシコリを触れます。しかし、このシコリは痛みません から意識しないと気付くのが遅れます。シコリを小さいうちに早く見つけるために積極的に乳がん検診を受けましょう。越谷市では医師会が協力して毎年乳がん 検診を実施しています。シコリ以外の乳がんの症状としては乳房の皮膚のエクボ症状、乳首の陥没、乳首からの血性分泌、乳首のただれなどがあります。毎月、 自己検診を行うことも大切です。
以下を参考に、乳房の自己検診を実行しましょう。
僉自己検診法僊 ①両腕を下げたまま、左石の乳房を鏡に写し、乳房の形、乳首の形など健康なときの状態を覚えておきます。②両腕を上げて、乳房のどこかに エクボやひきつれたところがないか、乳首が陥没したり、ただれができていないか観察します。③あおむけになり検査する側の肩の下に折りたたんだタオルなど をいれ、乳房が胸の上に平均に広がるようにします。④上腕を体の側につけ、反対側の親指以外の4本の指をそろえ、指の腹(指紋のところ)でなでるように外 側から内側に向かってていねいにシコリを調べます。⑤上腕を頭の上に上げて④と同じように調べます。左右の乳房を調べた後に、⑥体を起こして、腕を下げた 状態でわきの下のリンパ腺がはれていないかどうかをみます。⑦最後に、乳を絞り出すようにして乳頭からの異常な分泌物が出ないか調べます。生理のある人は 生理後1週間たったころ、閉経後の人は毎月一定の日を決めて行いましょう。乳房にシコリをみつけてもがんとは限りません。自分勝手に判断したりせず、必ず 専門医を受診しましょう。

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