No.419 小児の包茎について 越谷ふれあいクリニック 根本 貴史

日常診療において、よく患児のご両親、特にお母さんから男児の性器に関するさまざまな質問がみられます。特に多いのが小児の包茎に関する質問で「(包皮ほうひが)むけないので包茎でしょうか。治療したほうがいいのでしょうか」「ときどき赤くなって痛がります」「白いしこりのようなものがくっついています」「おしっこのとき、膨らんでうまく尿がでない感じがします」などです。これらは小児包茎にまつわる多彩な症状であり、まず小児包茎とは何かについての説明、ついでその治療についてお話しようと思います。
包茎とは包皮によって亀頭が隠れている状態をいいますが、用手的に包皮を翻転して亀頭が露出するか否かによって真性包茎と仮性包茎に分けられます。また、亀頭が露出困難な原因としては包皮の先端がきつい(包皮輪が狭い)ためと包皮の内側部と亀頭が癒着ゆちゃくしているための2つが考えられます。もちろんこの2つの原因が合併していることもみられますが、いわゆる真性包茎とは前者の包皮の先端がきついことが主な原因と考えられます。真性包茎は乳児期ではほとんどのお子さんにみられますが、年齢とともにその割合は減少し、17歳時にはその頻度は1%以下であるという報告があります。いわば生理的なものであり、多くが自然治癒ちゆ傾向があるといえますが、ここで問題となるのは、感染によって包皮が赤く腫はれたり、膿うみが出るといった包皮炎を繰り返す場合や包皮輪が狭いため排尿時に尿が貯留して包皮が風船のように膨らむ(バルーニング)といった排尿障害を伴ったりする場合です。
このような状態が治療の対象となりますが、その治療目的は、原因である包皮先端のきつさを解除し、容易に亀頭が露出可能な状態にすることであります。治療法としては手術による方法や、狭い包皮輪部への軟膏なんこう塗布とふによる方法が選択されます。特に、弱ステロイド軟膏塗布による治療は低侵襲ていしんしゅう、安全性かつ有効性も高く、近年注目されている治療法です。しかし、いずれにせよ治療を行うにあたっては、包茎の程度の判断と、一定期間の経過観察および局所きょくしょの清潔保持の指導などが必要となりますので、お悩みの時は、ぜひ一度、小児泌尿器科医や小児外科医といった専門医にご相談されることをお勧めします。

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